住宅ローンを滞納しつづけ支払いできなくなってしまうとお金を貸している銀行は資金を回収するために裁判所を通して競売を行い債務者の土地や住居などを強制的に売却する方法に出るようになります。
住宅ローンは支払えなくなったけど強制的に競売にかけられるのは困るといっても住宅ローン分のお金が用意できない限りそんな要求は銀行には通用しませんが、任意売却という方法を使えば競売と違って債務者の意向がある程度反映できるようになります。
今回の社会勉強ではこの任意売却について学ぶことにしましょう。

社会勉強の一つ、任意売却について

競売と任意売却の違いとして大きな点は任意売却であれば強制的に行われる競売と違い、債務者の意向がある程度反映されるという所にあります。
そして競売では売却される土地や家屋などが市場の標準価格とは比べ物にならないくらいの低額で売られてしまう事がほとんどなのですが、任意売却であれば相場に近い価格での販売が可能になることもあり、債権者との話し合いによってなるべく少額での返済計画を立てる事がきたいできるというメリットもあります。
競売で住む家をなくした場合は、引っ越し先が決まっていようがなかろうが強制的に立ち退きを命じられ、応じない場合は不法占拠していると見做されることになり、下手をすると犯罪者として扱われてしまう事もありえますが、任意売却であれば引っ越しの時期やそれ以外の細かい条件も債権者と相談する事が可能になります。
また競売では裁判所から派遣された執行官や下見に来る不動産業者などが頻繁に訪れるため近所の噂になってしまうというようなケースもありますが、任意売却であれば通常の引っ越しのような扱いになるので安心です。

住宅ローントラブルはプロにおまかせ

なぜ任意売却は競売と比べてここまで好条件なのか、何かデメリットがあるのではないかと考える方もいると思います。
まず任意売却が競売と比べてなぜここまで好条件なのかというと、それは裁判所にはいない不動産の専門家がいる業者が交渉を全て行うからという事が一番の要因となります。
この点は住宅金融公庫にも任意売却を進めるような記載がされている点でも安心感があるのではないでしょうか。
もちろん任意売却には競売にはないデメリットもあります。
任意売却は債権者等とある程度の期間交渉を行う必要があるので、その間はローンの支払いが滞納扱いとなり、信用機関にその旨が登録され、登録後5年から6年は新規でローンが組めたくなってしまう事になります。
このデメリットがメリットを上回るかどうかは個人の判断なので、競売のメリット・デメリットと比べてよく考える必要があるでしょう。
また任意売却は債務者の状況によっては利用できない可能性もあるので、任意売却に興味がわいた場合はなるべく早く相談だけでも専門業者と行うのが良いと思います。
その際に専門業者の対応の仕方をよく観察すれば任せて安心できる業者かどうかも判断できるでしょう。